花と自分の関係

 昨今の低温気候にもめげず、山麓の富士桜がやっと開花したのですが、冬季に野鳥のウソが花芽を多く食べた結果,我が家の庭の花数はほとんどなく、さびしげな桜の木になりました。これでは、桜の蜜をあてにして、南から渡ってくるキビタキが、がっかりするにちがいありません。さらに、ヒヨドリが花びらをムシャムシャ食べていきますので、ますます数が減り、すでに丸坊主に近くなりました。
 花咲かじいさんでも、ご招待したい心境です。
 
 昨日は、久々の快晴の中、山麓探偵団の活動で、青木ケ原樹海を散策しました。広大なアカマツ林の中で、3種類のスミレ、コブシ、富士桜、ツルアリドオシ、マイズルソウ、馬酔木の白い花などが、だれにめでられるわけでもない目立たぬ場所で、けなげに咲いていました。自分が身ひとつで大自然につつまれていると、花咲かじいさんなど、別に来てくれなくてもじゅうぶんに豊かな気もちになります。
 どうしてでしょうねえ?

              りすママ
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眼下にアカゲラ

 うちのマスターが、薪割りに勤しんだ翌日、天日に干すために薪をずらっと並べました。一日中、太陽が燦々と輝き、かなりの数の薪は洗濯物同様、甲羅干しのように、じつに気もちようさそうです。
 夕方頃、キョッキョというキツツキの鳴き声がして、窓を開けますと、アカゲラのメスが薪の中に幼虫を見つけてお食事真っ最中です。
 アカゲラは枯れ木、アオゲラは生木をつついてエサをさがすと聞いていますので、すっかり薪になった枯れ木は、立木をつつく労力がはぶけて、アカゲラにはもってこいのエサ場発見といったところなのでしょう。あっちの薪、こっちの薪と、思わぬエサ場に興奮しているのか、ちっとも落ち着きませんが、飛び立とうとしないところを見ると、やはり貴重な大ご馳走にちがいありません。
 しばし、15分くらいの間ずっと、わたしは二階の窓からアカゲラの背中を見下ろすという、めずらしい角度の鳥見をしていました。ふだんは、縦になって木をのぼるキツツキに見慣れていますから、水平に背中を見せるキツツキは細身で、首と胴体のくびれがなく、全長が長く感じます。眼下にアカゲラを見るなんて、めったにできることではありません。
 数年前、アカゲラが近くに営巣して、毎日巣穴からヒナが顔を出し、親がエサを運ぶのを待つ光景にめぐりあったので、今年も近くで営巣してくれないかと、わくわくしてきました。たった数羽のヒナでしたが、その声は森中にひびきわたり、それも、ほぼ10分おきですから、日を追うごとに声は大きく、にぎやかでした。10日くらいたち、ある日ぱたっと静かになったので、巣立ったのがわかったというわけです。巣立ったアカゲラのヒナたちが、小ぶりでも一人前に腹に赤い色をつけ、梅雨時の木々の間をとび周るのを、ひとりで見るのはもったいないなあと思いながらも、正直、独り占めも悪くなかったです。
 さて、栄養をとったメスのアカゲラ、はたしてうまく繁殖してくれるでしょうか! 薪はまだ数日干してあるので、いつでも食事にいらっしゃいな。もう二階の窓からのぞいたりしないから、ゆっくり召し上がってください。そのかわり、近くで営巣したら、そっとわたしにおしえてほしい。「となりに越してきました」って。

                       りすママ 

山麓にも春

 例年どおり、3月下旬にフキノトウを見つけ、さっそくフキ味噌や天ぷらにして笑味しました。山麓に住む至福を実感するひとときです。息子たちが幼なかったころ、かごを片手にフキノトウをさがしたのが、いい思い出です。「あっ、ここにもあるよ」「うん、あそこにも」今は、テニスコートやリゾートマンションが建ってしまった場所は、かつてわたしたち家族の大事な散策、採取スポットでした。
 長男が新潟の高校に通っていたころ、ここでフキノトウを採ってから、新潟の学寮にもどるのが、いつのまにか春の行事になり、さすが思春期ともなると、だまって口もきかず、ふたりで静かに歩いて採取した記憶があります。
 今、フキノトウのその苦味ばしった香りをかぐだけで、あのころの陽ざしがよみがえり、それは暖かいというより、ちょっと痛いような感じもします。思春期というのは、本人だけでなく、身内にまでも、得体の知れない閉塞感が伝染する、どうやらそのようです。
 フキノトウが、わずか数日間の季節限定の花茎なのは、ほかに類をみない独特な味と香りなのは、たとえそこに人間の暮らしが介在しなくても、きっとなくてはならない大事な存在なのだと思います。
 こうした自然界の小さな営みに出会うたび、都会暮らしは、ますます遠のいていきます。今年も、都会で暮らす母にたのまれてしまいました。「通りの雑草を、きれいにぬいてちょうだいな」
 細い通りのコンクリートのわずかな隙間から、必死でのびてきたタンポポやカタバミを、どう努力しても、わたしにはぬけません。だから、今のところは耳が遠いふりをして無視していますが、閉塞感に包まれるのは、思春期だけではないと、つくづく感じ入る60数回目の春です。

 今月のごはん会は、仲間展の搬出をかねて、4月14日(日)の夕方6時からです。仲間展に出品されていない方も、ぜひご参加ください。

                   りすママ
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