記録に接するとき

東京大空襲から、69年目になろうとしています。10万人もの犠牲者があったにもかかわらず、なぜかほとんど世界に知られることがなく、つい最近になって、やっと声が大になり、語られること、つづられること、展示される機会が増えました。海外の方は、「えっ? 東京にも空襲があったのですか?」と、おどろかれたりしますので、その度にこちらもおどろきます。
 じっさい、体験者である祖父母の口から、わたしでさえ直接耳にしたことはありません。祖父母はだれも、口数が少なく、喜怒哀楽もあまり表さなかったように、今になって思い出しますが、辛いこと、哀しいこと、理不尽なことは、あえて、つとめて、戦後生まれの孫たちには語らなかったのかもしれません。
 昔の写真を見て、「昔は、世の中に色がなかったんだね」と無邪気に問う幼児たちに、ギョッとさせられますが、広島、長崎の原爆、東京大空鵜の大部分の記録写真はモノクロです。モノクロは、芸術としてはかえって想像力を引き出す力をもつ反面、現実感に乏しいのはたしかです。
 最近、モノクロの記録写真を見て、そこに燃える火の色、血の色、肌の色、黒焦げの色、川の色、逃げ惑う人々の声、軍用機の音、そうしたものが感じられるようになりました。いつの世も、かけがえのない人々の暮らし、営みがあって、それを突然奪い取っていくものが、自然災害、人的災害、戦争であるのを、3・11を境に、わたしたちも篤と胸に刻んだからだと思います。
 ファンタジーに接して、実はそこにも暗い底があるよ、とは言えないまでも、一枚の記録写真をなかなか手放せない季節、それが特にこの3月だろうと思います。


                     りすママ
 
 あみん恒例の仲間展に、ぜひご出品ください。展示のみで販売はしませんが、プロ以外の手づくり作品を3月22日から4月13日まで、当店にて展示させてもらいます。
 搬入は3月21日まで、名札をつけて玄関(365日開いています)内に置いてくださっても、郵送でもかまいません。一人一品をお預かりします。

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