新芽の美しさ

 五月の連休が終わると、木々はいっせいに浅緑色の新芽をつけて、風にそよぎます。たった一、二週間の間ですが、美しい風景で、こころがなごみます。
 そのうち、緑は濃くなって、葉の向こうに透けて見えていた湖や富士山を、すべて隠してしまうわけです。
 気もちのよい午後、読書やお昼寝のお客さんのわきに、ヤマガラやシジュウカラが立ち寄ったりして。
 昔、シベリアに抑留されていた日本兵たちは、唐松の新芽を食べていたんですよ、お客さんのおひとりが話されました。ビタミンの補給なんでしょうねえ、などと科学的には納得はできますが、なんとも苦く辛い話です。
 限られた黒パンしか配給されなかった捕虜たちは、シベリアで針葉樹の新芽を目にして、おそらく望郷の思いにひたり、遠い故郷の春を描いたと思いますが、それははたして愛でたことになるのかどうか、そんなことを考えつつ、新芽の美しさに、静かに見とれています。
 


                          りすママ
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