ホトトギス啼きて

 本日、5月15日、ホトトギスの初啼きを確認しました。これから、毎晩夜中に悩まされることを覚悟しつつ、ホトトギスと自分の関係を記したいと思います。
 真夜中をすぎ、午前1時から2時にかけて啼くホトトギスは、ほんとうに睡眠の妨げとなります。「テッペンかけたか?」とずっと訊くので、「かけた、かけたよ、だから静かにしてくれ」と、ここ数十年間どれほど願ったことでしょうか? なのに、ホトトギスは啼きつづけ、結局わたしは寝不足の朝となります。
 今晩からの睡眠が案じられますが、自然現象なので仕方ありません。
 ホトトギスは、わたしにとって平安時代の使者なのです。というのは、万葉集にホトトギスを詠った短歌が多いからです。ホトトギスが啼くと、わたしは一気に平安時代に呼ばれます。
 でも、貴族に象徴される、あの平安時代ではないのです。「土佐日記」「更級日記」「伊勢物語」「源氏物語」「枕草子」など、平安文学は好きではありません。嫉妬心や羨望やかけひきが渦巻く、貴族と官吏の物語は、わたしにはなんの魅力もありません。
 あの時代、一般平民は、どういう思いで暮らしていたのでしょう? 地殻変動による地震、噴火、疫病の蔓延、貧困、そして圧制、人々は飢え苦しみ、日々の暮らしを耐えて耐えて過ごしていたのです。
 わたしたちの祖先が、そういう辛苦を超えて生きながらえていてくれたからこそ、今の自分たちがある、わたしはそう思います。
 ホトトギス啼きて、きょうの命を想う。
たった一種類の野鳥が、そう思わせてくれる長い年月を想いつつ、わたしはきょうも暢気に大相撲の観戦をして、申し訳ないような平成の怠慢にひたっています。

                            りすママ
 
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