虫を追った一日

 きょうは、山麓探偵団の活動で、忍野村の調整池周囲500メートルを、約4時間かけて昆虫採集、昆虫観察をして歩きました。講師と参加者6名の全員が虫網を片手に、蝶やトンボ、セミ、甲虫などを追い、ほとんどが50年ぶりの体験となりました。中高年の鈍い動きをうまくすり抜ける蝶やトンボは、ほんとうに憎いくらいの機敏な逃げ方をします。ワッハッハッハ、また逃げられた! うまく捕獲できた昆虫について、ひとつひとつ説明してもらい、それぞれの生き物たちの生態を知ると、長年にわたって見過ごしてきた足元の世界がぐっと身近にせまって、景色が少し変わって見えるようになりました。
 こうした生き物たちのことを、わたしたちは〈おとなりさん〉とか〈友だち〉とか〈仲間〉とか呼びますが、講師の方は〈わたしがもしセミだったら〉などと、昆虫と一体化する心境を、当たり前のように語られたのが印象的でした。そういう発想は、今までの自分にはありませんでしたから、異文化体験に近いショックがありました。さまざまな学問の研究者は、研究対象との距離がだんだん縮まって、いつしか自分がその一部になっているのかもしれません。植物学者は花の中に、天文学者は空の上に、数学者は数字の中に住んでいて、そこから人間を見ているとしたら、いったいどのように見えるのでしょうか?
 また、虫網をもって昆虫を追いかけるおじさん、おばさんを見ていたら、彼らが遠い昔の野原を、生き生きと走っているような錯覚にとらわれ、つい自分の立ち位置まで怪しくなりました。
 人間よりも、もっともっと長い歴史を生きのびてきた昆虫たちの姿は美しく、またその暮らし方には、さまざまな工夫や涙ぐましい戦略が隠されていて、野生の魅力とともに、そのすごさに圧倒された一日でもありました。

 次回の、第53回ごはん会は、7月25日(土)午後6時からです。前日までにお申し込みください。

                             りすママ
スポンサーサイト
プロフィール

marubaba

Author:marubaba
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード