ヤマガラの子育て

 いつもなら、6月中旬の森に響きわたるヤマガラのヒナの鳴き声が、8月初旬の今、シーシーシーと聞こえています。巣立ったばかりで、まだ自力でエサをついばめないヒナが、親鳥の後を追ってエサをねだっている声です。今のところ、そういうヒナが4羽はいます。その子たちが、入れ替わり立ち替わりエサ台に来ては、親がエサを噛み砕いて口移しでくれるのを待っているのです。一応は、自力で噛み砕くポーズはとります。でも、なかなかうまくいかないので、シーシーシーとねだり、親は横目でその努力の姿を見ながら、出番となると、口移しで一度に何回もやります。遠くに飛んで、ついてきた子にだけ、エサをやる場合もあります。ヒナはやせ細って、産毛がもにゃもにゃしているので、人間の目にもすぐに識別できます。
 以前も書きましたが、8月中旬を境にヤマガラの数がぐんと増えるのは、旧盆だからあちらから還ってくるのか?、それとも、還ってくるから旧盆なのか?、どちらなのかわかりませんが、境は明らかに存在します。ヤマガラの数と動きを見ているだけで、旧盆の到来が感じられます。盆とは、盂蘭盆(うらぼん)という梵語が由来で、祖霊を死後の苦しみから救済するための仏事だと、辞書にはありますので、野鳥たちもそうした世界に生きづいている証しなのでしょう。古代ペルシャの哲学が基にあるということは、太陰暦が軸になっているということですから、あらためて月の満ち欠けを身近に感じる昨今です。
 ヤマガラの子育ての様子を、見ているだけで気もちがなごみ、自ずと笑顔になるお客さんを見て、もちろんこちらも笑顔になります。

 今月の第54回ごはん会は、8月30日の午後6時からですので、前日までにお申し込みください。

                                   りすママ
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