秋の音

 今年はゴジュウカラのフィフィという鳴き声が、ほぼ毎日聞かれ、この三年間稀にしか耳にしなかったので、とてもなごみます。どんぐりも栗も豊作で、実の落ちる音、車のタイヤにひかれる音が実に立体的です。またカラマツの針葉が屋根に落ちる音、ポッチャン・シャバシャバ(どういうわけか、秋にしか水に入らないヤマガラの水浴びの音)、りすのクルミをかじるシャカシャカという音、動植物のこうした音に、秋の深まりを感じます。
 しかしなんといっても、カケスのギャアギャアという鳴き声は、ここに暮らす者を、夏から秋に一気に連れて行ってくれます。森の中程辺りを、ブルーの羽を誇示して、勢いよくとびぬけていく姿は勇壮でもあります。くりっとした目もチャーミング。昨年は、テラスに置いたドングリを頻繁にくわえに来てくれたので、今年もお客さんからドングリの差し入れがかなりの量あります。
 拙店では、別にお願いしているわけではないのですが、りすにも、カケスにも、ヤマガラにも手土産をいただき、みなさんの頭の中で、ここの住人を店内の二人だけに限定されていないのが、なんともうれしく思います。
 あと、秋には空の音、雲の音というのがあります。これは、一日の大半をテラスで過ごしていると感じられる、微妙ながらも雄大な音で、なかなか「ほら、これですよ」とは説明しにくい音ですが、風の音とはまったく異なる趣きがあります。
 いよいよ寒くなり、テラス席での耐寒は、午後三時ころまでで、そのうち12月になると、のんびり着席していられなくなるので、11月いっぱいが秋の音を楽しむチャンスかなと思います。
 夕暮れの木漏れ陽もまた、拙店のおすすめです。夕焼けを背に、次第にシルエットになっていく樹木の枝や葉が、おそらく影絵考案者の発想ではないかと、つい思ったりして。

 第57回ごはん会は、11月29日(日)午後6時からですので、前日までにご連絡をお願いします。

               りすママ
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