緑色の声

 草花を上手に育てる人のことを、ある言語では〈緑色の親指をもつ人〉と呼ぶらしいのですが、残念ながらわたしには、そういう色の親指はありません。鉢植えを長持ちさせたこともないし、株分けや接ぎ木など、想像すらできません。
 昨年、みごとなシャコバサボテンをいただき、当然室内で零下になる我が家での冬越しはできないので、贈り主に冬の間だけ、鉢ごと預かっていただきました。鉢は夏に里帰りして、さらにみごとな花をたくさんつけて楽しませてくれましたが、ふたたび寒くなったので、玄関から室内に移動しました。
 実は、緑色の親指をもつ、その花の贈り主がみえて、「葉っぱが水をほしがっているわ」と一言。つまり、部屋が乾燥していて、シャコバサボテンの葉が乾いているから水をやってちょうだい、という意味だとわたしが理解するのに、数秒もかかりました。たしかに、葉がだらんとしています。すぐに霧を吹くと、数分後にはどの葉も元気になって、まるで手品にでもかけられたように、ぴんとしてきました。一日中見ているのに、どうして気づかなかったのでしょう? 葉っぱの声が、わたしには聞こえなかったのです。緑色の親指などとても無理ですから、せめて同じ部屋にいる緑色の声を聞きとりたい。
 恥ずかしながら、2016年の、年末の抱負です。

                       りすママ 
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