藤豆のサヤ

緑色の親指をもつNさんが、藤豆のサヤをひとつくださったので、壁に吊るしておきました。
「そのうち、とても大きな音とともにはぜてね、中にある藤豆が四方八方にとぶの」
 ところが、店内の温度と湿度が低いせいか、なかなかはぜてくれません。
「あれから1週間もたつのに、元のサヤのまんま。どうしたのかしら?」わたしは、飛び出す藤豆も見たかったけれど、はぜる音が聞きたかったのです。
 ある朝、すでにはぜたサヤが、5個の豆の跡を残して、吊る下がっているではありませんか。残念無念、夜中にはぜたのを見逃してしまったようです。さっそくNさんに電話をして、藤豆がはぜたことを伝えました。
「でも、夜中だったらしくて、音は聞けなかったのよ」
 しかし、部屋の四方に転がる黒っぽい藤豆を4個見つけることができました。ほんとうに、部屋の四方の隅に、それぞれ勢いよく飛び散ったようで、植物の繁殖エネルギーに、あらためて目を見張りました。4個とも、別々の方向でした。
 5個目が見つかりません。もしかして、高い長押の中か、あるいは家具の隙間に飛んで行って、はさまっているのかもしれません。
藤豆のサヤをそのまま吊るしておくと、来年あたり、螺旋のようにくるくる巻いてくるはずです。はぜた後もまだ、形を変えて生きていくサヤは美しく、人の目を楽しませてくれます。その楽しみ方も、Nさんに教えてもらいました。緑色の親指をもつ人は、藤色の目も兼ね備えているようです。
 さて、手元にある4個の藤豆をどうしようかしら? 外に投げてみようかしら? 思案中です。

 年はじめ、1月のごはん会は、1月4日(水)昼の12時からです。前日までにお申し込みください。

                         リスママ
 
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