峠のカフェ 午後3時

 となり村の近くなのに、定休日が同じ所以で、なかなか足を運べなかったカフェに、やっと立ち寄ることができました。台風一過の翌日の午後、あるご縁で知り合ったマスターとその奥さんの店は、とてもしゃれた骨董カフェ〈りあん〉。
 自分たちと同世代で、店の年数もほぼ同じ、店の名前もまるで兄弟みたい、なのに、店の雰囲気はまるで異なり、シルバーグレイの雰囲気でシック、なんて洗練されているのでしょう。店内に置かれた、貼られた、そして吊るされた数々の骨董品が、他人顔をして迎えてくれるのが、これまた素敵で、おちついて腰をおろすことができました。店というのは、我が家ではないので、ある程度の距離が必要、あえて、なれなれしくされない自由も望まれているのですね。
 ホームメイドのかぼちゃのプディングとコーヒーで、しばらくくつろいでいましたら、柱時計が三回鳴りました。どうやら、午後3時だと思いきや、別の柱時計がまた三回鳴りました。見上げますと、柱時計はいくつもあります。つまり、そのひとつひとつが骨董品だったのですね、数秒ずつおくれて時を知らせるその間が、なんとも粋でため息をつかせました。と思ったら、また別の時計が三回鳴りました。「おい、起きろよ、眠ってる場合じゃないぞ」と、昼寝をしかけた長老を起こしているみたいです。
 デジタルを知らない時代の、柱時計の居場所、そこに自分も居るここちよさ、骨董屋を時代屋と称した作家がいましたが、まさにそれを実感したのでした。
 次回は、12時の時報に居合わせたいと思っています。なぜって、十二回鳴るうちに、きっと別の時計も鳴りはじめ、まるでヨーロッパの街角の教会の鐘のように、それぞれの音色で鳴る時報がカノンのように聞こえるかもしれないと、ひそかに期待しているからです。
 どなたか、ごいっしょしませんか?

                                 りすママ
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